全国・海外の仲間と過ごした6泊7日
2026年8月4日から10日まで、広島県神石高原町を会場に「第19回日本スカウトジャンボリー」が開催されました。
日本スカウトジャンボリーは、全国からスカウトが集まり、約1週間にわたるキャンプ生活を送りながら、さまざまなプログラムや交流に挑戦する、ボーイスカウト日本連盟の大規模な大会です。
今回の第19回大会には、スカウトや指導者、運営スタッフなど約8,000人が全国各地から集まりました。
広大な会場にテントを張り、仲間とともに生活しながら、普段の活動ではなかなか経験することのできないプログラムに参加します。

そして、ジャンボリーの大きな魅力の一つが「出会い」です。
普段は遠く離れた地域で活動している全国のスカウト、そして海外から参加するスカウトたちが、同じ場所で生活します。
学校も、住んでいる地域も、時には言葉や文化も違う仲間たち。
そんな仲間と出会い、話し、一緒に活動することも、ジャンボリーで得られる大切な経験です。
生駒第9団からも、それぞれの立場で参加しました
今回、生駒第9団からは、ボーイスカウト部門のスカウトが、奈良県から派遣される「奈良2隊」の一員として参加しました。
ジャンボリーでは、生駒第9団だけで一つの隊をつくって参加するのではなく、奈良県内のさまざまな団から集まったスカウトや指導者によって派遣隊が編成されます。
普段は別々の団で活動しているスカウトたちが「奈良2隊」という一つの仲間になり、6泊7日のキャンプ生活をともにします。
そのため、会場で全国・海外のスカウトと出会うだけでなく、奈良県内の新しい仲間と出会い、一緒に生活することもジャンボリーでの経験の一つです。
また、生駒第9団のローバースカウトからは奈良県の派遣隊を支えるリーダーとして、指導者からは奈良県連盟の本部運営メンバーとして参加しました。
スカウトとして大会を経験する人。
そのスカウトたちの生活や活動を支えるリーダー。
そして、多くの参加者が大会を楽しめるよう、会場全体の運営を支えるスタッフ。
大規模なジャンボリーは、さまざまな立場の人たちがそれぞれの役割を担うことで成り立っています。

ジャンボリーでは、どんな6泊7日を過ごすのでしょう?
会場に到着したスカウトたちは、まず自分たちが生活するサイトを自分たちの手でつくるところから始めます。
テントを張り、生活に必要な環境を整え、そこを拠点として6泊7日のキャンプ生活を送ります。
日中は、会場内で用意されたさまざまなプログラムへ参加。
そして、プログラムだけがジャンボリーではありません。
食事をしたり、仲間と相談したり、自分の役割を果たしたり、ときには思い通りにならないことを工夫して乗り越えたり。
交流会では全国や海外のスカウトと出会い、初めて会う相手に自分から声をかけることもあります。
用意されたプログラムに参加するだけではなく、仲間と生活し、自分で考え、自分から行動する6泊7日でもあります。
では、生駒第9団から参加したスカウトたちは、このジャンボリーでどのような6泊7日を過ごしたのでしょうか。
8月4日の会場到着から、全国の仲間との交流、海外スカウトとの出会い、8,000人が集う大集会、仲間と喜んだ「日本一」、そして最終日の別れまで。
写真とともに、その6泊7日を追っていきます。
8月4日 全国から仲間が集結――ジャンボリー開幕!
8月4日は大会初日。全国各地から参加するスカウトたちが、次々と会場へ到着する日です。
一方、大会運営を担うスタッフの一部はそれより前に現地入りし、参加者を迎えるための会場準備を進めていました。
お昼前ごろから全国各地からスカウトたちが続々と会場へ到着する中、生駒第9団のスカウトたちが所属する奈良2隊も、広島県神石高原町の会場に到着しました。
まず始めるのは、これから6泊7日を過ごす自分たちの生活の拠点づくりです。
テントを張り、必要な設備を整え、仲間と協力しながらサイトをつくっていきます。


周囲を見渡せば、あちらにもこちらにもテントが並び、全国各地からやってきたスカウトたちの姿が。
普段のキャンプとはまったく違う光景に、「いよいよジャンボリーが始まる」という実感も少しずつ湧いてきます。

そして夕方からは開会式。
全国から集まった仲間たちとともに、第19回日本スカウトジャンボリーが本格的に幕を開けました。
これから始まる6泊7日。
この時はまだ、どんな出会いや経験が待っているのか、スカウトたち自身も知らなかったはずです。

8月5日 プログラム開始!そして160人の大交流会
一夜明けた8月5日。
この日から、スカウトたちは会場内で行われるさまざまなプログラムへの参加を始めました。

全国から集まった仲間たちと同じ会場で、それぞれが興味を持ったプログラムに参加し、新しいことに挑戦していきます。
そして夜には、福岡・大分・神奈川・奈良の4隊による合同交流会が行われました。
集まったスカウトは、なんと約160人。
これだけ大勢のスカウトが一緒になって交流できるのも、全国から仲間が集まるジャンボリーならではです。
それぞれの隊がスタンツを披露したり、スカウト同士で記念品を交換したり。
普段は遠く離れた場所で活動している仲間たちですが、同じスカウトとして集まれば、自然と交流が始まります。
会場にはたくさんの笑顔があふれ、スカウトたちも楽しそうに交流の時間を過ごしていました。

そして、この日の夜にはもう一つ、忘れられない光景がありました。
空を見上げると、雲一つない満天の星空。
街の明かりから離れた神石高原の夜空にはたくさんの星が広がり、天の川まで見ることができました。
これほどきれいな星空を見る機会は、普段の生活ではなかなかありません。
仲間たちと過ごすキャンプの夜に見上げた、満天の星空。

大きなプログラムや交流会だけでなく、こうした何気ない瞬間も、ジャンボリーで過ごした時間の一部です。
この夜空も、スカウトたちにとって忘れられない思い出の一つになっていたら嬉しいですね。
8月6日 全国の仲間とつながる夜
8月6日の夜は、広島・岡山・山口のスカウトで構成された混成隊との交流会。
今回は奈良2隊のサイトに仲間を迎えるということで、みんなで「人間ゲート」をつくってお出迎えしました。

お互いにスタンツを披露したり、記念品を交換したり。
初めて会った仲間とも、同じスカウトだからこそ、あっという間に距離が縮まっていきます。



8月7日 「今、自分たちにできること」を考える
昼食の時間には、大会開催直前の2026年7月28日に発生した熊本地震で被災された方々に対して「今、自分たちに何ができるのか」を考える時間が設けられました。

それぞれの班で意見を出し合い、班長が発表。その内容をベンチャースカウトがまとめ、本部へ提出しました。
募金活動をはじめ、スカウトたちからはさまざまな意見が出ました。
楽しいプログラムだけではなく、社会で起きていることに目を向け、自分たちにできることを仲間と考える。
これもジャンボリーで得られる大切な経験の一つです。
8月7日夜 8,000人が集う大集会
夜には大集会が行われました。
会場には悠仁親王殿下がお見えになり、スカウトたちにお言葉をいただきました。
ステージではライブなども行われ、会場は大盛り上がり。
全国から集まった大勢の仲間と同じ場所で、同じ時間を過ごす――。
大集会が終わったあとも興奮は冷めず、スカウトたちは楽しそうにはしゃいでいました。

8月8日 「三郷」がつないだ3隊の出会い
この日の昼は、ちょっと面白い組み合わせでの交流会。
埼玉県三郷市、奈良県三郷町、そして、かつて「三郷村(長野県南安曇郡)」があった長野県安曇野市。それぞれにゆかりのあるスカウトを含む3隊が集まりました。
サイト近くの芝生に輪になって座り、みんなで一緒にランチ。
全国から仲間が集まるジャンボリーだからこそ生まれた、いつもとは少し違った昼食の時間になりました。

8月8日夜 言葉が違っても、「最後はパッションや!」
夜には、台湾から参加したスカウトとの交流会が行われました。
海外スカウトとの本格的な交流は初めて。
最初は「英語でどう話したらいいんだろう」と戸惑っていたスカウトたちでしたが、お互いのスタンツを楽しんでいるうちに、少しずつ表情も変わっていきました。
知っている英単語を使い、身振り手振りも交えながら、自分からコミュニケーションを取ろうとします。

出発前、隊長から言われた言葉は、
「最後はパッションや!」
まさにその言葉どおり。
Tシャツやワッペンを交換しながら、気がつけば楽しそうに交流していました。
言葉や文化の違う仲間と出会い、「伝えてみよう」と一歩踏み出す。
これも、ジャンボリーだからこそできる経験です。
8月9日朝 「これはどう?」―― 今度は自分から
翌朝。
朝礼を終え、午前のプログラムの準備をしているところへ、突然カナダのスカウトたちがやってきました。
奈良2隊のサイトのすぐ裏で生活していたことから、自然に始まった交換会です。
そこで見られたのは、前日の台湾スカウトとの交流とは少し違う姿でした。
「これはどう?」
スカウトたちが、自分から英語で話しかけ、積極的に交換の交渉を始めます。

昨日は戸惑っていたのに、今日は自分から話しかけている。
その姿を見て、成長を感じたリーダーは思わず涙。
ほんの一晩の出来事ですが、スカウトたちにとっては大きな一歩だったのかもしれません。
前日まで感じていた「英語で話しかけること」へのハードルは、少し低くなっていたのかもしれません。
8月9日昼 沖縄の仲間との出会い
昼食の時間には、今度は沖縄の隊との交流会。
本島だけでなく、石垣島から参加しているスカウトもいました。
「何に乗ってジャンボリー会場まで来たの?」
「普段はどんな活動をしているの?」
同じ日本に住んでいても、普段の生活や活動環境はさまざまです。
スカウトたちは興味津々で話を聞いていました。
最後は沖縄隊のサイトゲートの前で記念撮影。
キャンプ生活6日目とは思えない、みんないい笑顔です。

そして、奈良2隊から「日本一」!
8月9日の夜、いよいよ閉会式。
そして、うれしい知らせがありました。
日本一プログラム「班旗立て競争」で、奈良2隊の「かし班(かしぱん)」が全国1位に輝きました!
名前が呼ばれた瞬間、奈良2隊の仲間から大きな歓声が上がります。

代表としてステージに上がった班長と班員を、みんなで祝福しました。
6日間をともに過ごしてきた仲間の日本一。
自分のことのように喜ぶスカウトたちの姿も、とても印象的でした。
かし班のみんな、日本一おめでとう!
8月10日 そして、6泊7日の終わり
最終日の朝。
つい数時間前までたくさんのテントが並んでいたサイトは、一面の芝生へと戻っていました。

1週間生活した「自分たちの場所」がなくなってしまうと、やはり少し寂しいものです。
最後にサイトへ弥栄を送り、奈良2隊はバスに乗って会場をあとにしました。
「まだ泊まりたい」
「やっと帰れる……」
感想はそれぞれ。
最初のサービスエリアまではみんなぐっすり。それでも目を覚ませば、これまで長い時間をともに過ごした仲間との最後の時間を楽しんでいました。
学校も、住んでいる場所も違う仲間たち。
ジャンボリーがなければ、出会わなかったかもしれません。
またいつか、どこかのスカウト活動で再会できることを願っています。
6泊7日で持ち帰ったもの
ジャンボリーで経験したことは、キャンプの技術やプログラムだけではありません。
初めて会う仲間に声をかけること。
自分とは違う地域で暮らす人の話を聞くこと。
言葉の違う海外の仲間に、勇気を出して話しかけること。
仲間と協力すること。仲間の活躍を自分のことのように喜ぶこと。
そして、仲間と支え合いながら6泊7日の生活をやり遂げること。
出発したときには少し不安そうだったことも、実際にやってみれば「できた」に変わっていきます。

ボーイスカウト活動では、こうした一つひとつの実体験を通して、子どもたちが自分で考え、仲間と協力し、一歩踏み出す力を育んでいきます。
6泊7日を終えて帰ってきたスカウトたち。
きっと、出発したときより少しだけ大きくなって帰ってきたのではないでしょうか。
参加したスカウトのみんな、本当にお疲れさまでした。
そして、ともに活動してくれた奈良2隊をはじめ、全国・海外のスカウトの皆さん、運営に携わってくださった皆さま、本当にありがとうございました。
補足
19NSJ(第19回スカウトジャンボリー)に関する情報は、公益財団法人ボーイスカウト日本連盟の特設サイトでもご覧になれます。
期間中の情報だけでなく、記録動画や期間中に発行されたジャンボリー新聞なども掲載されています。



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